【こぎん・菱刺し好き必見】「田中忠三郎が伝える精神」展はもう観に行った??
こんにちは、kogin.netの山端です。
事務所の移転やら新生活やらで新年早々からバタバタしておりましたが、荷物もだいぶ押し込んで(笑)やっと通常の生活に戻りつつあります(^^)月末となってしまいましたが…kogin blogは2015年初の更新!本年も宜しくお願い致します!
本日は昨年から開催している『繋ぐ術 田中忠三郎が伝える精神 ~東北の民俗衣コレクションと現代美術~』のご紹介です。
会場は十和田市現代美術館。設計は建築デザイン界で知らない人はいないSANAAの西沢立衛さん。あの金沢21世紀美術館も設計されている著名な方です。
十和田市現代美術館は常設展でもインパクト大な展示が観られ、先月は壁面を利用した「こぎん模様プロジェクションマッピング」なんかもされていたカッコイイ美術館。
こちらの企画展として開催されているのが『繋ぐ術 田中忠三郎が伝える精神 ~東北の民俗衣コレクションと現代美術~』です。
こちらの企画展として開催されているのが『繋ぐ術 田中忠三郎が伝える精神 ~東北の民俗衣コレクションと現代美術~』です。
先日、招待券をいただき新幹線でお邪魔してきたので、こぎん好き代表として撮影可能スペースの写真とともにご紹介します!これから行かれる方は、ネタバレになりますのでご了承くださいませ〜(^^;
田中忠三郎コレクションに、何度励まされたことか。お会いできた日のこと、今も鮮明に脳裏に焼き付いています。十和田市現代美術館で先人たちの津軽こぎん刺し、南部菱刺しを見に行ってきます!http://t.co/Pbfl8IKjBS pic.twitter.com/pAa3dl1cck
— 山端家昌 (@kogin_net) 2014, 11月 22
広い展示スペースにこぎん刺しや南部菱刺し、刺し子、現代アート作品が整然と並んでいます。こぎん好きならカメラを片手に1時間以上は余裕で滞在できる空間です(^^)こちらのスペースのみ撮影可能でした。
津軽こぎん刺し====================
まずは、ずらっと並ぶ古作こぎん刺し着物達。国の重要有形民俗文化財にも指定されている貴重な着物です。
何重にも刺された古作こぎん刺し着物も間近で見られます。
西こぎん、
三縞こぎん。
こぎん刺し3種類がまとめて観られるのもなかなか無い機会です。
こんな縦長のこぎん刺しも発見!制作者の好みか、もしくは、よっぽど固い麻の繊維で織りが詰まらなかったのでしょう。
南部菱刺し====================
何重にも刺された古作こぎん刺し着物も間近で見られます。
西こぎん、
東こぎん、
こぎん刺し3種類がまとめて観られるのもなかなか無い機会です。
ショーケースに入った展示では無いので、布端の処理や竹の節模様もじっくり観察。
こんな縦長のこぎん刺しも発見!制作者の好みか、もしくは、よっぽど固い麻の繊維で織りが詰まらなかったのでしょう。
十和田市現代美術館は藩政時代の南部藩に位置しているので、南部菱刺しの出品数で力が入っているのがはっきり分かりました。こぎん刺しよりもボリューム多めで見応えがあります。
ずらっと菱刺しの「たっつけ(農作業ズボン)」が並ぶ壁面は壮観です。
そして、華やかな南部菱刺しの前掛けもたくさん展示されています。
南部菱刺し前掛けに見られる独特の配色は【南部の色】と呼ばれています。
他にも田中忠三郎コレクションの民具や、
現代アート作品も多数展示されています。 現地でのお楽しみなので、写真は控えめにしておきます…
ここでゲストコメント!
浅草アミューズミュージアム館長さんのコメントです。
こちらは古作こぎん研究会にもご参加頂いたannkoginさんからお知らせいただいた内容です。そして、なんと!十和田市現代美術館の企画展では、入場時に浅草アミューズミュージアムの観覧チケット(1,000円相当)までもらっちゃいました!東京から参加した身としてはなんともラッキー!なプレゼントです(^^)
十和田で現在展示されているものは、田中忠三郎コレクション約3万点のうち、国の重要有形民俗文化財に指定されている786点のなかから、約100点を選んだもの(①)。加えて、重文に指定されていないけれども貴重な民俗資料であるドンジャ(夜着)1点(②)。合わせて現代アート等の作家さんたち7組の作品各種(③)で、これら①②③を同一の展示室内に展示する、いわば現代アートの観点から忠三郎コレクションを捉える展示構成になっています。
①の約100点中、当館で公開展示したことがあるものは63点で、それ以外は今回が初公開です。
②は当館で常設展示していたものをお貸出ししています。
③は新作もあれば、別の美術館等で公開されたものもありますが、当館で展示したことはありません。
展示物そのものは、これまで当館で公開展示していたものも多いですが、
展覧会としての切り口が異なりますので、また違った印象だと思いますし、
今回ご参加なさっている現代アート等の作家さんたち全員、
および十和田市現代美術館の藤館長ほか多くの美術館スタッフのみなさんが、
当館にご来館になっていて、忠三郎及びコレクションを、
心からリスペクトして頂いての共同展示となってますので、ぜひオススメいたします。
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布文化と浮世絵の美術館
アミューズミュージアム
館長 辰巳清
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田中忠三郎が伝える精神 ~東北の民俗衣コレクションと現代美術~
http://towadaartcenter.com/web/towadaartcenter.html
2014年11月1日(土)− 2015年2月15日(日)
会 場 = 十和田市現代美術館ほか
開館時間 = 9:00-17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日 = 月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日)
観覧料 = 企画展+常設展セット券1000円、
企画展の個別料金は600円、
団体(20名以上)100円引き、高校生以下無料
主 催 = 十和田市現代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
共 催 = 青森放送株式会社
企画協力 = アミューズ ミュージアム、十和田市郷土館
協 力 = 青森県立郷土館、暮らしのクラフトゆずりは、
佐藤陽子こぎん展示館、南部裂織保存会、南部菱刺研究会、
ヒトとテシゴト会、弘前こぎん研究所、星野リゾート 青森屋、
三沢市寺山修司記念館、山本現代
協 賛 = ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜
後 援 = 十和田市教育委員会
*特別連携相互割引企画:アミューズ ミュージアム『布の絵画BORO~美しいぼろ布展~』
〈番外編〉七戸十和田の旅===============
今回、はじめて七戸十和田駅を利用したのですが、お楽しみポイントがいくつかあったので共有しておきます!旅のご参考にどうぞ◎
まず、新幹線を降りて迎えてくれるのは、八甲田山の絵画。
なんで分かれているんだろうと思いながら近づいてみると、裂き織りで表現されているではありませんか!なんて芸の細かいことを…一反ずつ織って、遠くで見ると絵画になるような仕掛けに心つかまれました〈^^〉乗客の中で僕以外は素通りだったので、気づいていないんじゃないかな〜もっとアピールした方がいいですよ、これ!
小腹がへったので売店に寄ったらこんなご当地バーガーが!青森県産のお肉と長芋のフライが入っていてサクサク、ホクホクめちゃうまでした◎
七戸は絵馬の街なんだそう。
七戸(しちのへ)町が運営する『シチリン』という無料レンタサイクルサービスもあります。
天気がよかったので、電動自転車を借りてサイクリングを楽しみました♪
近くにある観光館エリアには足湯があったり、
南部菱刺しの展示コーナーや機織り機も置いてありました。手間がかかっていそうなのにどれも安くてびっくり!
超巨大な白菜が4個で400円。野菜の100均かっ!とツッコミながらも家が近かったら買っていきますな。
これ!なべっこ団子。素朴なおしるこなんですが、お団子がムチムチしていてあったかい冬にぴったりな味でした。ぜひご賞味あれ◎
一つ心に残っているのが、七戸十和田駅から十和田市現代美術館まで向かうバスの中でのお話し。中学生ぐらいの集団がスマホを片手に沢山乗車してきたんです。一気に車内がざわついて、おしゃべりの内容も東京と変わらないな〜と思いながら同席していました。が、その子達が降りるバス停に停まったときハッとしたんです。バスの運転手さんに一人一人〈どうもありがとうございました!〉と気持ちの良い笑顔で一礼しながら降りていくんです。何か忘れていたあったかい気持ちになり、おじさん、ちょっと泣けてきましたよ。。。この風景は東京では見られないです。ちょっと恥ずかしいとか、人目を気にしてなかなか出来ない、でも忘れちゃいけないこと。思いがけず旅の途中で、中学生達に学びました。
そんな、あったかい青森へ足を運んでみてください!新幹線や急行はどんどん飛ばしていきますが、地元の人と出会える各駅停車の鈍行やバスは特にオススメです。ほっこり旅になること必至ですよ(^^)
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