【こぎん連載】東奥日報「古作から学ぼう こぎん模様 ~青森市所蔵の着物から~」④
こんにちは、kogin.netの山端です。
こぎん刺しの故郷・青森で愛され続けている地元紙、東奥日報にて古作こぎん刺しに関する連載を2021年9月から担当しています。
本連載を通して、古作こぎん刺しを知らない方に、少しでも興味を持っていただけたらと思っています。次回は年明けの2022年1月7日(金)掲載予定です。お楽しみに!
第一回目の連載記事はこちら→①
第二回目の連載記事はこちら→②
第三回目の連載記事はこちら→③
古作から学ぼう こぎん模様 ~青森市所蔵の着物から~
本連載では古作の解説や図案を通して、ちょっと敷居が高いと思われがちな『古作こぎん刺し着物』への理解を深めていただければと思っています。連載4回目の古作は写真集コギン〈1〉オモテ/ウラに掲載されている市管理番号10108Bの西こぎん身頃、背中部分をピックアップしました。青森の県有形民俗文化財『青森の刺しこ着』1014点のうちの1点です。トップ画像と下の古作こぎん刺し着物の写真はカメラマンの下山一人さんに撮影していただきました。
そして、東奥日報社から特別にホームページ掲載許可(ブログ含む)をいただき、こちらに転載させていただきます。連載は毎月第一金曜日、4回目は2021年12月3日(金)に掲載されました。
東奥日報 2021年12月3日掲載
|
こぎん刺しにも縁が深い『目屋炭』復活!
先日、西目屋村に行ってびっくりしたのですが、令和時代に目屋炭が復活したそうです!江戸時代の目屋炭は高品質で火持ちがいいと弘前城下町で人気があり、そのため集落から運搬するのに娘たちが炭スゴ(炭俵)を背負って業者のもとへ売りに行っていたのです。過去の歴史を掘り起こして、産業化していくことは無理がなく意義深いと思います◎ 復活した目屋炭は道の駅 津軽白神にて販売中!
炭を背負う際に擦り切れやすいというお話をしましたが、娘たちが炭を担いで山を下って行く様が風情があり絵になるということで、その姿をモチーフにした目屋人形も西目屋村の女性たちの手で作られています。こちらも西目屋村のあちこちで販売していました!
こぎん刺しを着用!?目屋人形のモデルを発見!
こちらは2018年にそらとぶこぎん編集部と津軽工房社が主催して行われた「こぎんの学校 2018」の配布資料にも引用させてもらった写真です。図書館で明治から昭和の写真を調べていたときに偶然見つけた一枚。目で見る弘前・黒石・津軽の100年という本に載っていました。手前の女性は炭スゴを2個、奥の女性たちは3個を背負子(しょいこ)という運搬道具に積んで背負っています。炭スゴは1個当たり約16kgもあったそうで、3個ということは50kg近い炭を背負っていることになります。道も舗装されていなく、写真を見ると岩場のようなところで小休憩しているように見えます。手前から2人目の方がこぎん刺しを着ているようにも見えてきませんか?
郷土出版社/2000.7
こちらの書籍、アマゾンではプレミア価格となっているので興味がある方は図書館で見てみましょう◎数年前、青森駅前アウガの青森市民図書館で読めました。
僕が代表を務めるイエティワールド株式会社では古作こぎん刺し着物が沢山載っている写真集を発行しています。青森県内の取扱店やウェブショップにて書籍コギンシリーズをお求めください!
本連載を通して、古作こぎん刺しを知らない方に、少しでも興味を持っていただけたらと思っています。次回は年明けの2022年1月7日(金)掲載予定です。お楽しみに!
kogin.net主宰 山端 家昌(ヤマハタ イエマサ)
コメント